ヘルマンリクガメにも種類があるみたいだけど、見分け方が知りたい!
ヒガシヘルマンとニシヘルマンの飼育方法は違うの?
ヘルマンリクガメは「ヒガシヘルマン」「ニシヘルマン」「ダルマティアヘルマン」の3種類の亜種に分類されます。
基本的に日本でヘルマンリクガメをおうちにお迎えするなら、ヒガシヘルマンかニシヘルマンのどちらかだと思います。
我が家で飼っているかめじろうは「ヘルマンリクガメ」として販売されていたため、ヒガシヘルマンかニシヘルマンか分からなかったため、多くの書籍を手に取って判断しました。
【この記事を書いているヘルマンじろーについて】
ヒガシヘルマンリクガメのかめじろうと生活して4年目になりました。
まったくの初心者だったのでリクガメと名前のつく本はほぼ全て目を通し、特にヘルマンリクガメの知識を身に付けてきました。
この記事ではヒガシヘルマンとニシヘルマンの見分け方や、飼育方法の違いについてお話します。
この記事を見てもらうことで「ヒガシヘルマンとニシヘルマンの見分け方がバッチリ分かり、飼育する上での注意点を知る」ことができます。
- ヒガシヘルマンとニシヘルマンを見分けるポイントは「腹甲の斑紋」「背甲の色」「ほっぺの色」「販売価格」
- 流通している多くのヘルマンリクガメはブリーダーが繁殖させた個体なので、ヒガシヘルマンとニシヘルマンの雑種も存在する。
- ヒガシヘルマンとニシヘルマンは基本的に飼育環境は同じ!
強いていうなら温度とケージサイズを検討する
【画像あり】ヒガシヘルマンとニシヘルマンの見分け方!
ヘルマンリクガメをお迎えするなら、基本的にはヒガシヘルマンかニシヘルマンになります。
- 腹甲の斑紋
- 背甲の色
- ほっぺの色
- 【番外編】販売価格
順番に説明していきます。
ヒガシヘルマンとニシヘルマンを見分ける際に1番に挙げられるのが腹甲の斑紋です。
ヘルマンリクガメの腹甲は黒い斑紋がありますが、ヒガシヘルマンとニシヘルマンで違う点があります。
ニシヘルマンの腹甲の斑紋
ニシヘルマンの場合、腹甲の斑紋が上から下まで繋がっています。
ヒガシヘルマンの腹甲の斑紋
ヒガシヘルマンだと腹甲の斑紋が離れている箇所があることが多いです。
ぼくの場合は肩甲板と胸甲板と呼ばれる上の方が離れてるね♬
かめじろうはどちらかと言えばニシヘルマンっぽい腹甲ですが、他のヒガシヘルマンだと斑紋が外側によっている個体もいます。
個体差があるので全てが決定するわけではありませんが、大きな特徴のひとつです。
リクガメは種類や個体によって背甲の色味や斑紋が違います。
ヒガシヘルマンの背甲の色
ヒガシヘルマンは、ややアイボリーやクリームがかった色彩をしており、特に幼体時は黒も薄い。
引用:ビバリウムガイドNo.88|P.18|株式会社エムピージェー|2020年2月3日
ニシヘルマンの背甲の色
基亜種のニシヘルマンは背甲の黄色みが強く黒とのコントラストがはっきりしている傾向があり、最大でも20cm以下と小型。
引用:ビバリウムガイドNo.88 P.18|株式会社エムピージェー|2020年2月3日
ニシヘルマンの方が黄色が強いんだね!
目の下あたりの色でも「ヒガシ」と「ニシ」を見分けるポイントがあります。
ヒガシヘルマンのほっぺ
ヒガシヘルマンのほっぺはニシヘルマンと比べると特徴はありません。
ニシヘルマンのほっぺ、かわいいね!
ぼくはイラストだとピンクのほっぺだけど、実際には特徴がないね…
イラストのかめじろうはピンクのほっぺがある方が可愛いと思ったんだ!
なんかごめんね(笑)
ニシヘルマンのほっぺ
ニシヘルマンは目の下あたり、ちょうど頬の辺りが黄色の個体が多いです。
身体の部位による特徴ではないですが、販売されている価格によってもある程度ヒガシヘルマンとニシヘルマンを判断する基準になります。
ヒガシヘルマンは国内でも流通量が多く、ヘルマンリクガメ=ヒガシヘルマンと言っても過言ではありません。
そのためヒガシヘルマンの販売価格は13,000〜17,000円が相場です。
一方、ニシヘルマンはヒガシヘルマンよりも流通量が少ないため価格も高く設定されることが多いです。
ニシヘルマンの相場は18,000〜25,000円です。
ベビーの時でも腹甲やほっぺの黄色い斑紋である程度は判断できますが、販売されている値段も判断基準になります。
例えば、ニシヘルマンを15,000円以下で売っている店はほとんどないと思います。
「ヘルマンリクガメ」と表記されている場合は、身体の特徴に加えて販売価格にも目を向けてみましょう!
ヘルマンリクガメの生態についての詳細記事
【ヘルマンリクガメ】生態と特徴!初心者でも飼育しやすい小柄なリクガメ
ヒガシヘルマンとニシヘルマンの雑種もいるため原種でない場合もある
現在、日本で販売されているヘルマンリクガメの多くは海外のブリーダーさんが繁殖したCB個体がほとんどです。
ヘルマンリクガメの原産国では保護する活動が広まっているため、野生で捕獲した個体(WC個体)が販売されるケースは珍しくなってきています。
- CB個体
→Captive bred(キャプティブ・ブリード)の略で、人工的に繁殖された個体を指します。 - WC個体
→Wild caught(ワイルド・コート)の略で、野生環境で生活している個体を指します。
CB個体の場合、ヒガシヘルマンとニシヘルマンを交配させることも珍しくないそうです。
そのためペットショップや爬虫類ショップには、ヒガシヘルマンとニシヘルマンの雑種も少なからず出回っています。
書籍でも「ヒガシヘルマンリクガメとして流通する個体」「ニシヘルマンリクガメとして購入した個体」と表記されている写真をよく目にします。
CB個体である以上、ブリーダーさんに直接話を聞かないと断言できないからと考えられます。
ヒガシヘルマンとニシヘルマンは飼育環境はほぼ同じでOK
ヒガシヘルマンとニシヘルマンの見分け方が分かったところで、飼育する環境に違いがあるのか気になる人もいると思います。
基本的には大きな違いはありませんが、強いて挙げるなら2点あります。
- ヒガシヘルマンの場合、ケージのサイズを検討する
- ニシヘルマンの場合、温度が下がりすぎないように注意する
順番に説明していきます。
ヒガシヘルマンとニシヘルマンでは、成体のサイズが異なります。
飼育下ならヒガシヘルマンは最大30cm、ニシヘルマンは最大20cmまで成長します。
リクガメの甲長が10cm以下であれば、底面積で60 × 30cm、甲長が20cm以下であれば同じく90 × 45cmは最低でも欲しいところです。
引用:新訂版 リクガメの飼い方|P.78|吉田誠|エムピージェー|2022年3月15日
ニシヘルマンリクガメを飼育するなら「90 × 45cmケージ」で問題ないです。
しかしヒガシヘルマンの成体ならもう120 × 45cmなどのサイズを準備するか検討する必要があります。
かめじろうは甲長18cmで、90 × 45cmケージを使用しています。
まだ成長するようなら、大きいケージを検討します!
ヘルマンリクガメとケージに関する詳細記事
ヘルマンリクガメのケージ!90cmのフロントドアが初心者におすすめ!
ヘルマンリクガメは多種と比較すると日本で飼育しやすいので、初心者向けの種類とよく言われます。
・ヘルマンリクガメは多種より体が丈夫
・温度・湿度などの環境設定が比較的簡単
・書籍でも多くの情報が得られる
野生の生息地域の環境が日本の環境に近いため、他のリクガメより温度や湿度の設定が難しくないとされています。
ヒガシヘルマンとニシヘルマンを比較すると、ニシヘルマンの方が温暖な地域に生息しています。
そのためニシヘルマンはヒガシヘルマンより寒さに弱いと言われています。
ニシヘルマンを飼育する場合、冬の温度設定にしっかり注意しましょう。
ヘルマンリクガメの冬の環境設定