ヘルマンリクガメを飼いたいけど温度の設定って重要なの?ホットスポットっていうのがいるって本当?
他の動物と同様にヘルマンリクガメにも適切な温度があり、設定を間違えると体調を崩す原因となります。
おうちにお迎えしたものの知識や準備不足でリクガメちゃんの健康を損なうのは避けたいところです。
【この記事を書いているヘルマンじろーについて】
ヒガシヘルマンリクガメのかめじろうと生活して4年目になりました。
まったくの初心者だったのでリクガメと名前のつく本はほぼ全て目を通し、特にヘルマンリクガメの知識を身に付けてきました。
さまざまな書籍に記載されている内容も踏まえて、情報をシェアできたらと思います!
この記事ではヘルマンリクガメを飼育する上で適切な温度と温度管理についてお伝えします。
この記事を見てもらうことで「ヘルマンリクガメに適した温度と温度設定の方法がバッチリ分かり、健康的に飼育する」ことができます。
まずは結論からお伝えします。
- ヘルマンリクガメに適した温度は27〜30℃
- 保温用ライト、パネルヒーターとサーモスタットを使用して温度を保つ
- ホットスポット用ライトを使用してケージ内を部分的に35℃に設定する
- お住まいの地域や季節に合わせた温度管理が必要
ヘルマンリクガメは27〜30℃で飼育しよう
リクガメを飼育するということは「命を預かっている」といえます。
健康で幸せに過ごしてもらうために温度の設定は非常に大事です。
- 野生のヘルマンリクガメが過ごす環境
- 実際に書籍に記載されている最適温度はマチマチ
ヘルマンリクガメはチチュウカイリクガメ属に属するリクガメです。
チチュウカイリクガメ属というだけあって野生では地中海周囲の国に生息しています。
アルバニア
イタリア
ギリシャ
トルコ
南フランス
スペイン
トルコ
書籍によって異なりますがこのような国に生息しています。
いずれの国も温暖な気候で日本と比較しても大きな気温の変化はありません。
ヘルマンリクガメが日本で飼育しやすいといわれる理由のひとつです。
多くのリクガメ飼育本に目を通しましたが、ヘルマンリクガメを飼育する温度はバラツキがあります。
有名な書籍を挙げると以下のように記載されています。
25〜28℃:新訂版 リクガメの飼い方|P.37|吉田誠|エムピージェー|2022年3月15日(2009年から加筆・修正)
25〜30℃:カメの気持ちと飼い方がわかる本|P.56|小家山仁|主婦の友社|2018年10月20日
28〜30℃:もっと知りたいリクガメのこと 幸せに暮らす 飼い方・育て方が分かる本|P.88|佐藤奈保子|メイツ出版|2021年6月25日
これらの書籍をもとに本記事では27〜30℃を適正温度としました。
日本では夏と冬以外はそこまで神経質にならずに飼育できる種類といえます。
保温器具をサーモスタットに接続して温度を保つ
ケージ内の温度が低い場合は保温器具を使用して温度を上げる必要があります。
重要なのはケージ内の温度を最適温度に保つことです。
それを踏まえケージ内の温度を最適にする方法をお伝えします。
- 保温用ライト・パネルヒーターで温度を上げる
- サーモスタットで温度が上がらないようにする
- 地域によっては必要がない場合もある
順番に掘り下げて説明していきます。
ケージ内の温度を適温に保つために保温用ライトやパネルヒーターを使用します。
保温用ライトは上から、パネルヒーターは下からケージの温度を上げる道具です。
リクガメは甲羅の真下に肺があるので上からだと全身を効率よく温められます。
パネルヒーターでは下から体をじんわりと温めることができます。
パネルヒーターには温度設定できる種類があります。
しかし保温用ライトには温度調節機能がついていないものが多いです。
そこでサーモスタットの出番です。
サーモスタットとは設定した温度になるとライトの電源を自動でON・OFFしてくれる機械です。
サーモスタットを使用することで常にケージ内の温度を保つことができるのでリクガメの飼育には必須です。
保温器具を使用するのはケージ内の温度を27〜30℃に保つためです。
従って温度が適温に近い場合は保温器具が必要ない場合もあります。
ちなみにかめじろうは神戸に住んでいます。
春・秋はもちろん、冬場も保温器具を使用せずに適正温度を保てています。
神戸の冬の気温は平均10℃くらいですが、後述するホットスポット用のライトを使用することでケージ内の温度を27〜30℃で維持できています。
ホットスポット用ライトを使用してケージ内を部分的に35℃に設定する
リクガメを飼育する上でホットスポットは必ず作ってあげましょう。
ホットスポットには保温用とは別に、専用のライトを使用します。
- 起きた時や寒い時は体温を上げないといけない
- 代謝を上げる効果も期待できる
- ヘルマンリクガメの場合ホットスポットは35℃に設定する
順番に説明していきます。
何らかの理由でケージ内の温度が下がると、リクガメの体温も下がります。
体温が下がったと感じると自分でホットスポットに行くことで体温を上げます。
また体温が上がることで代謝も良くなります。
湯で体が温まることで腸の動きが活発になり、排泄を促すという効果もあります。
もっと知りたいリクガメのこと 幸せに暮らす 飼い方・育て方が分かる本|P.66|佐藤奈保子|メイツ出版|2021年6月25日
代謝を上げることで消化、吸収がスムーズに行えます。
種類によってホットスポットの温度も変わりますがヘルマンリクガメの場合は35℃に設定します。
ケージの大きさや設置位置によって準備するライトのW数が変わります。
ホットスポット周囲にも温度計を置いて、毎日温度を確認しましょう。
お住まいの地域に合わせて1年中快適な温度を保つ
ケージ内の温度を27〜30℃に設定する理由と方法が分かったところで、最後に問題があります。
それはお住まいの地域や季節によって使用する器具が変化することです。
- 暑い地域なら夏にエアコンは必須?!
- 寒い地域では冬以外でも保温器具を稼働させる
- 温度だけでなく、湿度もしっかりと管理をする
地球温暖化の影響もあり酷暑日を記録する地域も年々増えています。
そのような地域でヘルマンリクガメと一緒に生活する場合は日中のエアコンの使用が必須になるかもしれません。
【ヘルマンリクガメの夏】暑すぎる夏!猛暑は適切な温度と湿度の管理を
暑くなる前にエアコンなどの冷房器具が稼働するか確認しておきましょう。
東北地方や中部地方の北部では夏以外の季節で27〜30℃を下回る月が多いです。
冬だけでなく春や秋もケージ内の温度管理をしっかりとするように心がけましょう。
ヘルマンリクガメのケージの環境設定で重要なのは温度だけではありません。
- 湿度
- 紫外線ライト
- 床材の種類
元気で健康に過ごしてもらうためにはどれも必要なことですので、しっかりと環境設定をしてあげましょう。