ヘルマンリクガメってどんなリクガメ?初心者向けって聞くけど実際のところどうなの?
爬虫類ブームの火付け役となったリクガメの中でも初心者向けといわれることが多いヘルマンリクガメ。
ペットショップなどで販売されている個体が多いことから一度は目にした人も多いと思います。
【この記事を書いているヘルマンじろーについて】
ヒガシヘルマンリクガメのかめじろうと生活して4年目になりました。
まったくの初心者だったのでリクガメと名前のつく本はほぼ全て目を通し、特にヘルマンリクガメの知識を身に付けてきました。
実際に自分で使ってみた感想も踏まえて、情報をシェアできたらと思います!
この記事ではヘルマンリクガメの生態や特徴、初心者でも飼育しやすい理由についてお伝えします。
この記事を見てもらうことで「ヘルマンリクガメが野生でどんな生活しているかがバッチリ分かり、特徴についても理解を深める」ことができます。
まずは結論!
- 野生のヘルマンリクガメは日本に近い気候の地中海周辺に生息しているため、他のリクガメより環境設定が易しい
- 日本で飼育できるヘルマンリクガメは主に2種で「ヒガシヘルマン」と「ニシヘルマン」に分類される
- ヘルマンリクガメは好奇心旺盛で人懐っこく、成長しても20cm前後なので性格・サイズともに飼育しやすい
- おうちにお迎えするまでに、飼育用品とリクガメの知識を準備しておく
【ヘルマンリクガメの生態】日本の気候に近い地中海周辺に生息!飼育できるのは主に2種
まずはヘルマンリクガメの生態について説明していきます。
- 「チチュウカイリクガメ」の名のとおり地中海周辺の国に生息している
- 大きく分けて3種存在して日本で飼育可能なのは2種
- 野生のヘルマンリクガメは日本の気候に近い環境で生活している
それでは順番に深掘りしていきます。
ヘルマンリクガメはチチュウカイリクガメに分類されるリクガメです。
野生ではその名のとおり、地中海周辺の国に生息しています。
ヘルマンリクガメの生息地
・イタリア北東部および南部
・ブルガリア
・アルバニア
・ギリシャ
・トルコ西部
・南フランス
引用:HER ・PET・OLOGY 2003年11月1日発行 p.28
ユーラシア大陸と地中海の比較的大きな島に生息して、アフリカ大陸には生息していません。
ヘルマンリクガメは3種類の亜種に分類されます。
- ヒガシヘルマンリクガメ
- ニシヘルマンリクガメ
- ダルマティアヘルマンリクガメ
日本で飼育できるヘルマンリクガメは「ヒガシ」と「ニシ」の2種類です。
最もポピュラーなヘルマンリクガメで大手ペットショップでもよく販売されています。
甲羅は黄色と黒のコントラストがハッキリしていてとても綺麗です。
野生下では30cmくらいまで大きくなると言われますが、飼育下では大人になっても20cm程度です。
リクガメの中でサイズが小さいので、初心者でも飼いやすい要因のひとつです。
ヒガシヘルマンリクガメを購入できるお店は非常に多く、値段は15,000〜20,000円が相場です。
他のリクガメと比較しても安価で、コスト的にもおうちに迎えやすい種類と言えます。
ぼくはヒガシヘルマンリクガメだよ!
値段は18,000円だったよ!
実際のかめじろうはこちら
ベビー期はマットだった甲羅も次第に光沢が出てきて、4才の今では甲長も大きくなっています。
※甲長=文字通り「甲羅の高さ」です。
「ヒガシ」と比較するといくつか特徴があります。
ニシヘルマンリクガメは「ヒガシ」より個体数が少なく、やや小柄です。
ニシヘルマンリクガメはヒガシヘルマンリクガメより少し値段が高いです。
20,000円前後で販売されていることが多く、30,000円を超える場合も稀にあります。
ヒガシヘルマンリクガメとニシヘルマンリクガメを見分けるポイントこちら
- 黄色いほっぺ
- 背甲の明暗
- 腹甲の黒色の部分
- 大人になった時のサイズ
3種類目のダルマティアヘルマンリクガメは、日本ではほとんど流通していません。
爬虫類専門家やブリーダーさんでも、見たことがない人が多い種類です。
本種は最大17cmといわれており、ヘルマンリクガメの最小種です。
ヘルマンリクガメの生息している環境は日本の気候と近いといわれています。
- 日中の温度は27〜30℃
- 夜間の温度は18〜20℃
- 湿度が40〜70%
もちろん最低限のケージ内の環境設定は必要ですが、神経質にならずに飼育できる種類です。
春と秋は特になにも意識せずに飼育できますし、夏と冬には少し環境設定に気を配る必要があります。
夏はエアコンを使用して温度を下げ、通気性を上げて湿度を下げます。
冬はヒーターを使用して温度を上げて、霧吹きを使用して湿度を下げます。
【ヘルマンリクガメの特徴】性格もサイズも飼育しやすい種類
多くの書籍やネットでの情報で、初心者向けのリクガメはヘルマンリクガメといわれており、この記事でもヘルマンリクガメは初心者でも飼育しやすいと何度かお伝えしてきました。
- ヘルマンリクガメは好奇心旺盛で人懐っこい
- 寿命は20〜30年、大きさは約20cmとリクガメの中では小柄
- 野生の生活環境が日本と近いため他のリクガメより飼育しやすい
さまざまな書籍でヘルマンリクガメは人懐っこく、飼育しやすい種類と
さらにヘルマンリクガメは多くの飼育者から「好奇心旺盛」「人懐っこい」と愛されています!
動き回るのが好きで、人のことも好きだよ!
リクガメは飼い主の顔や声を覚えている、といわれており、声をかけてあげることで近くに寄ってきます。
手で持った野菜を食べてくれたりと、一緒に生活をしている可愛い姿を見ることができます。
カメの中には人に危害を加える種類も存在しますが、ヘルマンリクガメは人に危害を加えることはありません。
20年以上前の書籍では「ヒトを積極的に噛み付いてくる」と記されているものもありますが、そんなことは一切ありません!
空腹時に指や足をパクッとしようとすることもありますが、攻撃ではなく「エサと勘違いしてる」だけです。
なんとも可愛らしい理由ですよね!
ヒガシヘルマンリクガメ・ニシヘルマンリクガメともに寿命は20〜50年といわれています。
具体的な寿命が分からないのはいくつかの理由があります。
- 元々の寿命が長い生き物
- ペットとして飼育されるようになって、まだ日が浅い
- 飼育環境によって大きく寿命が異なる
要するにヘルマンリクガメの寿命についてのエビデンスが少ない、というわけです。
ここ5年以内に発行された書籍では飼育下での寿命は20〜30年と多く記載されています。
ヘルマンリクガメが初心者向けといわれる最大の理由は環境設定が比較的易しいところです。
もちろん最低限の環境は整えてね?
他の種類では「1年中多温・多湿」「1年中多温・乾燥」を維持しないとダメなリクガメもいます。
その点、ヘルマンリクガメ特に気をつけるべきは夏と冬だけなので、リクガメの中では飼育しやすい種類です。
大事なのは、飼育が簡単な動物はそもそも存在しないと肝に銘じることです。
リクガメの飼育自体が難しいものですので、半端な覚悟で飼育できる動物ではありません。
【ヘルマンリクガメを飼育するために】飼育用品と知識を準備してお迎え!
ヘルマンリクガメは人に懐きやすく、日本の気候で飼育しやすいリクガメです。
しかし飼育しやすいとはいえ、しっかりと準備しないとおうちへお迎えすることはできません。
それではヘルマンリクガメをお家へお迎えするために必要なものや準備について簡単にお伝えします。
- 必要な飼育用品を揃える
- 飼育に必要な知識について勉強する
- ヘルマンリクガメをお迎えする
ヘルマンリクガメを飼育するためには必要なものがいくつかあります。
・ケージ
・床材
・紫外線ライト
・保温球
などなど…
これらはリクガメを購入する前にあらかじめ準備しておきましょう。
実際に環境を整えてからお迎えする方がイメージしやすいですし、問題があった場合にリクガメへの影響がないのでおすすめです!
ヘルマンリクガメだけでなく、ペットをお迎えする前には、その動物を飼育するために最低限の知識を身につける必要があります。
最低でも2冊は書籍を買って勉強をする必要があると考えます。
◆新訂版 リクガメの飼い方|吉田誠|エムピージェー|2022年3月15日
◆もっと知りたいリクガメのこと 幸せに暮らす飼い方・育て方がわかる本|佐藤奈保子|メイツユニバーサルコンテンツ|2021年6月25日
ヘルマンリクガメを飼育するための飼育用品と知識の準備ができると準備万端です!
いよいよヘルマンリクガメをお家へ迎えるためのアクションを起こしましょう。
- 大手ペットショップ
- 爬虫類専門ショップ
- 爬虫類イベント
- 里親探し
ヘルマンリクガメをおうちへ迎える方法は思っているよりたくさんあります。
お住まいの地域や自分の環境に合わせて、適した方法を選ぶようにしましょう。