最近、夏って暑すぎるけどヘルマンリクガメの温度設定ってどうするのが正解なの?エアコンは常につけるべき?バスキングランプやホットスポットはどうしたらいいの?
今年の夏はすでに40℃を超える地域もあり、本やインターネット上の今までの情報では対応しきれないケースもあります。
もしケージ内の温度が高い状態が続くとリクガメも熱中症や脱水状態になり、体調を崩す場合もあります。
また日本の夏は温度だけでなく湿度も高いため、床材やエサが傷んでケージの環境が悪くなるのも厄介です。
【この記事を書いているヘルマンじろーについて】
ヒガシヘルマンリクガメのかめじろうと生活して4年目になりました。
まったくの初心者だったのでリクガメと名前のつく本はほぼ全て目を通し、特にヘルマンリクガメの知識を身に付けてきました。
獣医さんい教えていただいた内容も踏まえて、情報をシェアできたらと思います!
この記事では暑すぎる今年の夏をヘルマンリクガメと健やかに乗り切るために猛暑における環境設定についてお伝えします。
この記事を見てもらう事で「猛暑でのケージの環境設定がバッチリ分かり、大事なヘルマンリクガメと安心して健康的に生活する」ことができます。
- ケージ内が30℃を超えるなら、日中だけでもエアコンを使用する
- 保温用ライト・ヒーターは消してもOK!ホットスポットは35℃で設定
- 通気性を良くして湿度コントロールする
お住まいの地域によってエアコンの使用などは変わりますが、ケージ内が30℃を超えるなら要注意です。
ヘルマンリクガメは日本の夏が苦手?
ヘルマンリクガメは初心者でも飼いやすいと様々な本で記載されています。
その理由の1つに日本の気候がヘルマンリクガメの飼育に適している点が挙げられます。
しかし本当にヘルマンリクガメにとって日本の夏は快適なのでしょうか?
ぼくも暑すぎたりジメジメすぎるのは苦手だよ
- 野生では暑い季節もカラッとしている
- ヘルマンリクガメは日本で飼育しやすい?
- ヘルマンリクガメも暑すぎると体調を崩す
順番に深掘りしていきます。
ヘルマンリクガメはチチュウカイリクガメ属に分類されるだけあって野生では地中海周囲のスペインやトルコなどに生息しています。
スペインやトルコの夏は最高気温30度前後、湿度は50%前後です。
日本の夏と比較すると最高気温が低くカラッとしているのが特徴です。
つまりヘルマンリクガメにとって日本の夏は気温も湿度も高すぎるといえます。
リクガメの中では比較的、日本で飼育しやすいといわれるヘルマンリクガメ。
しかし近年の日本の夏は最高気温が40度前後に達する場合も少なくないです。
ヘルマンリクガメを飼育する上ではケージ内は26〜30℃が適切です。
また湿度も70%を超えることもあり、ヘルマンリクガメにとっても多湿です。
ですので夏は温度や湿度を下げるために適切な環境設定を行う必要があります。
十分な環境設定を行わないと日本で飼いやすいといわれているヘルマンリクガメも体調不良を起こします。
- 口から泡を吐く
- ぐったりして動きが遅くなる
万が一、このような場合は早急に動物病院に連れて行きましょう。
近くにリクガメを診てくれる動物病院があるか事前に確認しておくと良いでしょう。
- 食欲がなくなる
- おしっこやうんちが出る回数が減っている
このような場合は脱水状態になっているかもしれません。
体の水分量が減ると膀胱内のおしっこが煮詰まって、膀胱結石になるリスクがあります。
その結果、食欲不振や排泄不振となる可能性もあります。
不十分な環境で生活をして脱水状態が続くと膀胱結石ができて最悪の場合、お腹の甲羅を切除して石を摘出する場合もあります。
リクガメの健康のためにも温度と湿度の設定はしっかりと行う必要があります。
また脱水症状が出ている場合は温浴をして水分補給・排泄を促すようにしましょう。
猛暑でもケージ内を快適に保つ方法
日本の夏はヘルマンリクガメにとっても高温多湿であると言う事は分かってもらえたかと思います。
そこで猛暑でもケージ内を快適に保つ方法を順番に説明していきます。
できるだけ自然に近い環境がいいなぁ
- エアコンを使って部屋全体の温度を下げる
- 保温用ライト・パネルヒーターは消す
- ケージの風通しを良くする
順番に深掘りしていきます。
お住まいの地域にもよりますが、7〜9月にかけて室温が30度を上回ることが多い近年の夏。
そこで日中だけでもエアコンを使って部屋全体の温度を下げる方法をおすすめします。
実際に近年発売されたリクガメの本にはそのような記載があるものもあります。
温暖化により年々気温が高くなっている日本の夏。
イヌやネコだけでなく、リクガメを飼育する人も不在時にエアコンをつけることが必須になるかもしれません。
我が家はかめじろうの他に、チワワが2頭います。
彼ら3人のために外出時もエアコンをドライ(除湿)にして室内の気温が上がりすぎないようにしています。
またエアコンをつけると湿度も下がるので温度と湿度両方の対策ができるのもおすすめです。
ケージ内の環境設定も大事ですが、どこにケージを設置するかも重要です。
リクガメ飼育の本を手にとれば「保温用ライトやパネルヒーターを使用するように」と100%記述されています。
しかし室温やケージ内の温度が上がる夏場の日中は消しても問題ありません。
なぜなら保温用ライトやヒーターを使わなくてもケージ内の温度は保たれているからです。
逆に温度を上げることではなく下げることを考えなければいけません。
ですので毎日の健康チェックを行いながら問題がなければ、保温用ライトやパネルヒーターは使用しなくても問題ありません。
ただしホットスポット用のライトは35度前後でつけておく必要があります。
エアコンで温度が想像以上に下がりすぎた場合に、自分で体温を上げてもらえる環境を整えましょう。
もちろんUVライトもつけて、紫外線をしっかり提供しましょう。
ケージ内の温度を確認して、必要がなければ保温用ライトやヒーターは消すようにしましょう。
温度だけでなく湿度もしっかりと管理する必要があります。
ヘルマンリクガメに適した湿度は40〜60%です。
梅雨や夏場はケージ内を開放的にし風通しを良くしましょう。
- ケージの蓋を開ける
- ケージに専用のファンをつける
- 場合によっては水入れを撤去する
少し掘り下げて説明していきます。
ケージの蓋を開けるだけでも湿度は意外と大きく変化します。
近年の爬虫類用のケージの蓋は網戸のように通気性の良いものが多いので、問題ないかもしれません。
そうでない場合には蓋を開けることでケージ内に空気がこもらないようにしましょう。
それでも湿度が高い場合はケージ専用のファンを使い空気を循環させましょう。
ケージ内にファンを取り付ける際は風が直接リクガメに当たらないような工夫が必要です。
また温度が上がるとスイッチを自動的にオンにする「逆サーモスタット」のような飼育用品もあります。
近年は便利な飼育用品が増えているので、必要であれば準備しましょう。
基本的にリクガメの飼育に水入れは必要とされています。
しかしリクガメが水入れをひっくり返してしまう頻度があまりに多いとケージ内の多湿を助長することになります。
リクガメの体調やケージ内の湿度を確認しながら、場合によっては水入れを撤去することも検討します。
その場合は脱水にならないように別の方法で水分補給を促します。
- 毎日のエサに食物繊維や水分量が多い野菜を積極的に取り入れる
- 温浴の頻度を増やす
幸いにもヘルマンリクガメは乾燥にそこまで気を使う種類ではありません。
リクガメの健康チェックを怠らず、その子に合わせた環境設定を行いましょう。
特に近年は全国的に猛暑!体の観察を怠らない
温度を下げるというより、暑くしすぎないためにエアコンは助かるよ
個人的には真夏日や猛暑日、酷暑日では日中だけでもドライや低い温度でエアコンを稼働させることをおすすめします。
しかし発行年数が古い本ではそのような記載はありません。
理由として、その頃の夏の最高気温が40度を超えるのは一部の地域だったからと言えるでしょう。
今後のリクガメの書物ではエアコンの利用を推奨するものが増える可能性も高いと考えます。
今回お話しした方法でヘルマンリクガメに適した環境設定する事は可能です。
しかし天候などによってケージ内の温度・湿度は上がり下がりするので温度湿度計で毎日確認しましょう。
また「暑さに強い人」や「エアコンが苦手な人」がいるのと同じで、リクガメにも個体差があります。
その子に適した環境かどうか、毎日の健康チェックで判断しましょう。