リクガメを飼育するのに必要な環境は?紫外線が重要な理由が知りたい。
ヘルマンリクガメが生活する上で紫外線の存在は欠かせません。
紫外線不足によって様々な問題が発生します。
【この記事を書いているヘルマンじろーについて】
ヒガシヘルマンリクガメのかめじろうと生活して4年目になりました。
まったくの初心者だったのでリクガメと名前のつく本はほぼ全て目を通し、特にヘルマンリクガメの知識を身に付けてきました。
さまざまな書籍に記載されている内容も踏まえて、情報をシェアできたらと思います!
この記事ではヘルマンリクガメが生きる上で重要な紫外線と必要な理由についてお伝えします。
この記事を見てもらうことで「ヘルマンリクガメの紫外線の重要性がバッチリ分かり、一緒に生活する上での参考にする」ことができます。
まずは結論からお伝えします。
- ヘルマンリクガメが生きる上で紫外線は切っても切り離せない
- 紫外線(特にUVB)を浴びることによってカルシウムを吸収するビタミンD3を体内で生産する
- 紫外線が不足すると甲羅や骨、内臓が発達不全に陥り最悪の場合、死に至る
- ヘルマンリクガメを飼育する場合は必ず紫外線を浴びせる必要がある
ヘルマンリクガメが生きる上で紫外線は超重要!
どのような動物もそうですがヘルマンリクガメにとっても紫外線は生きる上でとても重要です。
紫外線にも種類がありますが、特にUVBと呼ばれる波長の紫外線がリクガメには必須です。
- ヘルマンリクガメと関わりがある紫外線はUVAとUVBの2種類ある
- UVAは脱皮や食欲促進の効果がある
- 特にUVBが大事!骨や甲羅を形成するためには必須
紫外線には3種類ありますがヘルマンリクガメの飼育に関係するのはUVAとUVBの2種類です。
「UVA」:波長320~400nmの紫外線
「UVB」:波長290~320nmの紫外線
どちらも太陽光や専用のライトで浴びることができます。
リクガメにおいてUVAは脱皮や食欲促進の効果があります。
さらにストレスの緩和や行動が活発化する効果も期待できます。
リクガメにとってUVBは非常に重要です。
なぜなら骨や甲羅を形成する上で欠かせないためです。
リクガメはUVBによってビタミンD3を体内で作り出します。
エサから摂取したカルシウムを吸収するためにはビタミンD3が必要になります。
- エサからカルシウムを摂取する
- 紫外線を浴びることでUVBを吸収する
- UVBによってビタミンD3を体内で生成する
- ビタミンD3の働きでカルシウムを吸収できる
カルシウムを摂取するだけでは効率よく吸収できないため「リクガメが健康的に成長するためにUVBは必須」なのです。
紫外線が不足すると甲羅・骨・内臓が発達不全に陥り最悪の場合、死に至る
紫外線が健康な体や正常に成長するために必要であることが分かりました。
次に紫外線を浴びる機会が少ないとリクガメにはどんなデメリットがあるのかをお伝えします。
- UVA不足=脱皮不全や食欲不振
- UVB不足=カルシウム吸収不足。甲羅や骨が弱くなる
- 紫外線不足では最悪のケースも起こり得る。
UVAが不足する事で皮膚のトラブル、特に脱皮不全が生じるケースがあります。
また多くある食欲不振の原因のひとつとも考えられています。
UVBを浴びれないとカルシウムを吸収しづらい体になってしまいます。
我々と同様にリクガメもカルシウムは骨や甲羅を形成するために必要です。
そのためカルシウムが吸収できないと様々な弊害が生じます。
- 甲羅が正常に形成できずに柔らかくなる
- 甲羅の形が歪になる
- 背骨や手足の骨が変形する
- 背骨の変形により手足に麻痺が生じる
- 骨が弱くなるため骨折しやすくなる
- 骨折することにより跛行(歩行障害)が生じる
これらをまとめて代謝性骨疾患と呼ぶことが多いです。
大袈裟に感じるかもしれませんが、これらの症状を抱えるリクガメがいるのは事実です。
紫外線が不足することによって皮膚や骨だけでなく、内臓にも悪影響が生じます。
ヘルマンリクガメと種類は違いますが、知人がヒョウモンリクガメを飼っていました。
ある日、体調が悪いと感じ獣医さんに診てもらうと「紫外線不足で肝臓の機能が悪い」と診察されました。
点滴薬などの治療を行ないましたが、受診した時には状態が非常に悪かったそうです。
その後、懸命な治療の甲斐もなくそのリクガメちゃんは虹の橋を渡りました。
このようにリクガメが健康的にすごすために紫外線はとても重要です。
ヘルマンリクガメを飼育する場合は必ず紫外線を浴びせる必要がある
可愛いリクガメちゃんと一緒に生活するなら「適度に紫外線を浴びてもらう」ことが大切です。
- 天気がいい日は日光浴をさせる
- ケージ内には紫外線ライトを必ず設置する
春〜秋口にかけては全国的にリクガメちゃんにとって過ごしやすい気候です。
できることなら日中は太陽の光を浴びる時間をとりましょう。
1時間ほどを目安にして様子を見ながら行います。
体温が上がりすぎた時にひと休みできるようにシェルターなどで日陰を作ることも忘れずに。
ケージ内に紫外線ライトの設置は絶対に必要です。
最近はビタミンD3のサプリメントも販売されているため、食事からもビタミンD3を摂取することができます。
しかしリクガメが必要なビタミンD3の量に関しては研究が進んでいないために明確に分かっていません。
ビタミンD3の摂取は紫外線から体内で生成することをメインに考え、サプリメントは補助的に使用しましょう。
そのためには紫外線ライトは必須になるのでリクガメ飼育の際には必ず用意するようにしてください。